メディカルライターに期待したい役割
:申請資料作成業務を超えて

メディカルライティング基礎講座(第7回)

開催概要

新医薬品の開発では,いわゆるグローバル開発が主流となり,日本・米国・EUでの3極同時申請もまれではなくなってきました。あわせて,規制当局の審査期間が短縮されたことによって,試験成績が適切に記載され,質の高い申請資料を作成することが求められるようにもなりました。こうした変化に伴い,製薬企業のメディカルライターの役割にも変化が生じてきています。たとえば,メディカルライターを単なる「文書作成者」と捉えるのではなく,「承認申請資料作成のプロジェクトリーダー」と捉え,社内の他部門やヘッドクオーターとの交渉も業務に含めた企業が存在します。また,質の高い文書を作成するために,Common Technical Document(CTD)の臨床部分の資料作成をすべてメディカルライターに任せる企業も増えてきました。

その一方で,実施した臨床研究の成績を論文として公表することも製薬企業の重要な責務となっています。このため,申請資料の作成だけでなく,医学論文の投稿用原稿の作成をメディカルライターの業務とする企業もみられるようになりました。このように,メディカルライターの役割は徐々に拡大しており,単なる「総括報告書やCTDの書き手」という概念ではメディカルライターを捉えられなくなっています。同時に,多様な役割を果たすメディカルライターの経験は社内でも高く評価され,メディカルライターから異動して,臨床開発の重要な役割を担う方も登場する時代となっています。

今回のシンポジウムでは製薬企業のメディカルライターに焦点をおき,その役割がどのように変化してきたか,そうした変化に伴ってメディカルライターにはどのようなスキル・知識が求められるのか,さらにメディカルライターの価値は何かを考えたいと思います。なお,パネルディスカッションでは参加者にも討論にご参加いただきたく,ご質問などがございましたら,積極的にご発言ください。

(ノバルティスファーマ株式会社,JMCA評議員 安藤 聡美 
アラメディック株式会社,JMCA評議員 林 健一)

プログラム(敬称略)

第1部:講演会

13:30~14:10
グローバル開発に占めるメディカルライターの新たな役割
寺内良祐(ノバルティスファーマ(株)メディカルライティング・コミュニケー
ション部)

3極同時申請を実現するためには,各地域の規制要件を踏まえたうえで,日本語のCTDを英語のCTDの内容と整合をとりつつ,並行して作成していく必要があります。ここでは,外資系企業に勤務するメディカルライターを演者としてお招きし,日本法人内での他部門とのコミュニケーション,ヘッドクオーターとの議論も含めて,申請資料を作成するうえでメディカルライターがどのような役割を果たしているのかをご発表いただく予定です。

14:10~14:50
メディカルライターの役割の拡大(1)
藪野幸栄(大日本住友製薬(株)開発本部データサイエンス部メディカルライティンググループ)

社内のメディカルライターの人数が十分でなかった時代は,メディカルライターだけではCTD(臨床部分)を作成することができず,薬事・臨床・臨床薬理といった他部門と作成するセクションを分担するのが一般的でした。しかし,その結果,「セクション間の記載が整合せず,全体が統合されていないCTD」を目にすることもまれではありませんでした。ここでは,CTD(臨床部分)の全体をメディカルライターが作成するようになった企業のメディカルライターをお招きし,他部門との分担でCTDを作成した時代にみられた問題点や,メディカルライターがCTD(臨床部分)を作成するようになるまでの経緯をご発表いただく予定です。

14:50~15:30
メディカルライターの役割の拡大(2)- メディカルコミュニケーターとしての役割
岩田亜都子(日本イーライリリー(株)アジアパシフィック ジャパンメディカルコミュニケーションズ部)

現在,医学論文の投稿用原稿の作成に関しては,いくつかの国際的な指針が作成されており,単に投稿規定を読むだけで論文を投稿できた時代は過去のものとなりました。このため,承認申請資料だけでなく,投稿用原稿を作成する際にも,論文作成に関する専門知識・能力をもった人材が要求されるようになってきています。ここでは,投稿用原稿の作成も業務とするメディカルライターをお招きし,社内のマーケティング部門や学術部門,著者となる医師との協働で論文を作成する場合に,メディカルライターがどのように貢献できるのかをご発表いただく予定です。

 

休憩20分

 

15:50~16:30
メディカルライターのキャリアディベロップメント
一井真二(MSD(株)グローバル研究開発本部ワクチン/感染症領域
クリニカルサイエンス企画開発課)

製薬企業がメディカルライティング部門を設置するようになってから10年が過ぎ,ライティング部門から他部門へ異動する方も徐々に増えてきています。ここでは,メディカルライターから臨床試験の計画部門へ異動なさった方をお招きし,メディカルライティング部門での経験が現在の業務にどのように役立っているか,メディカルライターのキャリアディベロップメントを考える上での課題などをご発表いただく予定です。

第2部 パネルディスカッション

16:30~17:20
期待されるメディカルライターの役割
司会:ノバルティスファーマ株式会社,JMCA評議員 安藤聡美
司会:アラメディック株式会社,JMCA評議員 林 健一
パネリスト:全講師

懇談会

17:30~19:00

開催地域 東京
日程 11月30日(水)
開催時間 13:30 - 17:20(開場13:00)
参加費 正会員 5,000円
賛助会員(賛助枠利用)* 5,000円
賛助会員(賛助枠超過) 7,000円
一般 7,000円
学生 3,000円 ※学籍番号をお持ちの方
*賛助会員の方は,年会費1口あたり5名まで賛助枠利用にてご参加いただくことができます。
申込み方法 こちらのページにてご確認下さい
詳細URL http://www.jmca-npo.org/seminar/20111130.html
主催 NPO法人日本メディカルライター協会(JMCA)
場所 東京大学農学部 弥生講堂・一条ホール
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